瞑想つれづれ日記⑭ 大地に降ろしたイノチ

瞑想つれづれ日記①-

マンション暮らしだった頃

私は
ベランダの植物たちを
一刻も早く地植えにしてやりたかった。

何だか窮屈そうに見えて仕方がなかったのだ。

どれも元気で
キレイな花を咲かせてくれていたのだけど

大地に降ろして
もっと伸び伸びと育ててやりたいと思っていた。

それほど長くないとわかっていたマンション暮らし。

植物たちには
しばらく我慢してもらうことにしていた。

その間
ベランダだけでは飽き足らず
近所の畑を借りて
ハーブも育てた。

肥沃な畑は
ハーブのジャングルとなった。

マンション暮らしに別れを告げる時
植物たちもお引っ越しをした。

待望の地植え。

案の定
植物たちは
脈々と大地に根を張り
大きく育った。

育ち過ぎて
今ではもう剪定に追われる日々。

今思うと
あの窮屈さは
私自身のそれだったのかもしれないと思う。

大地に根を張り
燦々と降り注ぐ光の下で
型にはめられることなく
伸び伸びと生きたかったのかも
しれない。

今、大地に降ろした
私のイノチは
思い切り手足を伸ばしている。

日々の雑事に追われ
問題に見舞われ
感情を揺さぶられながらも

そう感じるものが自分の中には
確かにある。

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