瞑想との出会い①

瞑想との出会い①-②

2004年、私は母の介護と家族問題によって、自分の人生に溺れかけていました。

やってもやっても、どんなに頑張っても周りは満足せず、
むしろ、私の努力が足りないとまで言われる始末。

悲しみと悔しさの感情の海でもがき、
とにかく自分という存在の上から何かが覆いかぶさっているようで

「この重たいものを一刻も早く降ろしたい。これを捨ててしまいたい。」
そう思っていましたが、でも、捨て方がわからない・・・。

このままじゃ溺れてしまう!苦しくてアップアップの状態でした。

私は、子どもの頃は(気付いた頃には)無気力な子どもでした。

成人しても若い時から常に生き辛さを感じていて、
心が苦しみに耐えられなくなるとよく本屋さんに通っていました。

自己啓発や精神世界の本を読んでは、その時気分が少し変わり、
しばらくして苦しくなると、また、新しい本を探し求めて本屋さんへ

・・・それを繰り返していました。

宗教にも誘われ、思想団体に関わっていた時期もあります。

スピリチュアルなセミナーに参加したことも一度や二度ではありません。

でも、残念ながら私はそこに普遍的な永続する幸せを見出すことができませんでした。

その日もいつものように本屋さんへ足を運びました。

でも、その時はなぜか「瞑想」の本を探してみようと思ったのです。
私のヨガの先生が「瞑想のないヨガはヨガじゃない」と言った言葉をふと思い出したからです。

「とにかくもう瞑想しか道がない」
なぜかそう思ったのです。そう思った理由は今でもよくわかりません。

本屋さんに着いて、私はいつものように精神世界のコーナーへ。

その途中、正面に一冊の本が浮いて見えました。

私に向かって「ここにいます。これを手に取りなさい。」と言わんばかりに
はっきりと主張しているように見えました。

たくさんの本が並ぶ中で、私は自分の意志とは別のものに従うようにその本へと向かいました。

手に取ったのは「すべてを受け入れて自由になる」というタイトルでした。

そのタイトルを見て、その時の私は
「これはすべてを受け入れられない私の母のテーマだ!」と思ってしまいました。

「でも、母のテーマだということは自分に無関係なはずはない。」と思い直し
目次に目を通した時、

そこに並んでいたものが「私が求めてやまなかったもの」という気がして
私は迷うことなく購入を決めました。

著者名も中身もほとんど確かめることもしませんでした。

帰宅後、あとでゆっくり読もうと食卓にその本を置いたまま家事をしていた私に
娘がこう言ったのです。

「お母さん、この本また買ったの?!」

私が驚いて「その本は今日初めて買って来たものよ。中身もまだ読んでないの。」と言うと

娘は「私、最近この本をうちの本棚で見たことあるよ。
お母さんにはこの本はいいんじゃないかなあと思ってた。」と言うのです。

初めての本だ言う私と、見たことあるという娘との押し問答はしばらく続きましたが、
精神世界関係の本でびっしり埋め尽くされた私の本棚にやはりその本はありませんでした。

おかしなことを言う娘だと思いながら買ってきた本のページをめくってみると
そこには「瞑想」の文字が・・・。

「あ!これ瞑想の本だったんだ!」と驚きながら著者名を確かめると
「金井系一郎」という見知らぬ人物の名前が・・・。

これまでの自分の人生に一ミリも関わったことのない人物であることは確かでした。

でも、その名前の文字を見ていると不思議なことに
「私はこの人をよく知っている」と思ってしまったのです。

それは「どこか懐かしい親愛の情に満ちた感覚」としか言えないものでした。

本を読み終えると、私は迷いなく「この人に会いに行こう。」と思いました。

それは、これまでのように理屈や理論で何かを理解しようとしてきた自分の書物の読み方を一変させるものがあり、
ページをめくるごとに行間から溢れてくる「平和の光」としか言いようのないものに包まれてしまったからでした。

そして決定的だったのは

「本書に述べられているすべては、その考え方や方法論や心情を含めて、
すべて著者自身の内側から溢れ出た自己表現である。

如何なる組織または個人の教えや考え方であれ、著者自身のものでないものは本書には含まれていない」

という著者の言葉でした。

いつも自分以外の借り物で主義主張をし、
何かに依りかかってしか生きて来れなかった自分の弱さを何とかしたいと思っていた私にとって
その言葉は眩しいほどの尊厳に満ちていました。

なにか新しい扉が開く可能性への期待と怖れを感じながら
私は師との出会いに導かれたのでした。

次回は、私の人生を変えることになった
師に会った日のことについて記してみたいと思います。

今、生き辛さや苦しみを抱えて溺れかけている人

自分に自信がなくて自分の弱さをどうにかしたいと思っている人

とりたてて問題はないのだけど、自分の人生このままでいいのかと感じている人

自己肯定感を上げようと必死にワークに取り組んでいるけどなんだかさっぱりの人

出発の理由は問いません。
一緒に瞑想をしてみませんか?

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